■原発推進者の不作為の極み■
防護服50着・衛星電話1台・担架1台、これが福島第1原発において「万一の事故」の為に東電が保管していた装備の全てであったそうだ。
それに対してこれまでに部外と海外から援助された装備は消防車・戦車・その他特殊車両多数・ロボット・防護服・無人偵察機・無人ヘリなど枚挙にいとまがない。
そして人員も日本がその申し出を断った中国の専門家以外にも自衛隊・消防隊・警察官・米軍の特殊部隊・フランスのコンサルタントなど数多くの援助を受けてきた。
そして事業者の東京電力と管理者の経済産業省の役人は何をしてきたのか???
部外者の功績をあたかも自分たちの功績のように記者会見してきただけというのは言いすぎであろうか?
『継続的放射能汚染』についても同様である、どの程度国民が被ばくしたかあるいは被ばくするかをこれまでに一度も明確にしていない。
マスコミとそれに出演する学者は大丈夫としか言わないが、正確な情報を流さないで何を根拠に嘘を垂れ流すのか。
嘘という意味は真実を言わないと言う意味で嘘だと言う事だ。
瞬間的な被ばくのみを言い続け、[1]放射線の種類と、[2]外部被ばくと内部被ばくの区別もあいまいなまま積算量について頬かむりを1ヵ月も続けたのである。
そして50日を経過しようとする現時点においても積算被ばく量をやっと少し言い始めただけで明確な基準も明らかにしておらず、 もっと卑劣なことに「積算量の積算」について何も言っていないのである。
人間は水だけ飲むわけでも牛乳だけ飲むわけでもホウレンソウをだけ食べるわけでも魚だけ食べるわけでも食肉だけ食べるわけでもない。
これこれの水を1年飲んでも大丈夫なのと、それら全ての飲食物の合計で内部被ばくし且つ外部被ばくもし続ける現在の状態でこれで大丈夫などという過去のデータなどあるはずがない。
(いや、過去のデータで言えばすでに危険量を超えることが簡単に予測できるほどにすべてが被ばくしているのでなにをしていいのかわからなくて不作意になっているだけかもしれない)
データがなければどうするのか、全てを国民に知らせ国民が自己判断することしかない。
ここで大丈夫と言い続けるのは将来の大規模な健康被害が出た際の訴訟を無効にするため以外に理由は考えにくい。
何事も運命のままにと諦める大多数とは異なる市民は、政府と官僚とマスコミと学者による、風評被害に備えるべきであろう。
■「決定者行動証明法」を導入するべきである■
政府の高官や官僚のトップや一定以上の規模の企業のトップにおいてはその「決断をした事は、自身でも責任を取れると考えるほどに真摯に熟考した結果である、と言えなくてはならない。」という原則があるべきである。
そしてそれを証明するためには「市民は決定権力者に自身でやって見せる事を求める」必要があるという考え方である。
たとえば今後も原子力発電を続けるのであれば少なくとも経済産業省のトップと電力会社のトップは原発の至近距離に住む一般の住民と同じ(原発からの)距離に住居を構える事が必要になるであろう。
また将来40年後までの原発稼働を決定するためには少なくとも40年後に生きていると思われる40才未満の人間がその決定者の中に半数はいなくてはならないなどである。
もちろん戦争を決定するリーダーはその子供を軍隊に入れ最前線に配置することは当然の事である。
そのような覚悟のない人間は重要な決定をするリーダーになる資質はないと規定すべきだ。
歴史において戦争を仕掛けた将軍や政治家は自身で戦争を戦った事のない<安全地帯の住人>がいかに多いかを認識するべきである。
最近の例を引けば、州兵として空軍での訓練も回避した疑惑のあった大統領やうずら撃ちに行きあわてて友人を撃ってしまうような副大統領、そして他国について綺麗ごとを言いながら無人爆撃機で罪のない外国人を無差別に攻撃する大統領などが当てはまるかもしれない。
我が国でも同胞が拉致されている某国への攻撃さえできないくせに票のためには靖国神社に参拝して強面ぶりを示したがったり、いったん逮捕した共産国家の漁船船長の国外逃亡の手助けをして、その犯罪の動画を国民に知らしめた保安官をクビにするような政治家などは、まさしく机の上で全員玉砕をほのめかした大本営の正統な後継ぎに違いない。
「決定者行動証明法」があればこのような人物をリーダーと仰ぐ不幸は必ず減る。
(注、この考え方にについて家族に行動を強制する事は本意ではなく、実際の導入には、深慮が必要なことは言うまでもない)
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